いまでは大人子ども関係なく、ほとんどの人が持っているスマートフォン。ほとんどの場合セキュリティなどで持ち主本人でなければ開くことができません。
最近の遺品整理では、このようなスマートフォンやパソコンのアカウントがわからない「デジタル遺品整理」に困る案件が増えています。
突然の悲報でスマホの持ち主が亡くなったら、どのようにすればいいのでしょうか。ここでは「デジタル遺品整理」、とくにスマートフォンのロック解除について考えてみます。
故人のスマホロックを解除するために必要なもの
スマホのロックはいくつかの方法がありますが、親族で解除するのは非常に難しいケースがほとんどです。
上記をふまえ、ロックをする方法を調べてみますと、以下の3つが考えられます。
- 生体認証(指紋や顔で認証)
- パターン認証(ロック画面上の点をつなぎ合わせることで解除)
- パスワード・PIN認証(暗証番号で解除)
顔認証ですが、生体認証を使っていた場合でもパスワードを設定しています。ですので、パスワードがわかれば解除できるはずです。
パスワードは手帳やエンディングノートなどにパスワードをメモしている人も多いので、まずはそこを確認してみましょう。 パターン認証の場合、故人が生前スマホを操作する様子を覚えていたら、同じ動作をすることで解除できるかもしれません。
証券やユーチューブなどのアカウントが残っている
すべての方とはいいませんが、とくに男性の場合、スマホを使った投資信託や株などを行っている方が多いです。
収益がプラスに転じていればまだいいのですが、負債となっていた場合には親族が対応しなければならないこともあります。
またAmazonなどはプライム会員の場合月額で引き落とされます。解約しない限り続くと考えた方がいいでしょう。
このようなことから、以下のような契約はとくにチェックしておいた方がいいでしょう。
- FX・株、ビットコインなどのアカウント
- YouTube フェイスブックなどのアカウント
- LINEアカウント
- NetflixやHulu、Amazon primeなどの動画配信サービス
- 車の定額利用サービス など
【注意】何度もアカウントに入るとロックがかかる
故人のスマホアカウントですが、手帳などにメモをしている場合があります。
そこでまず、ご親族は個人の遺品のなかからいかのような方法でアカウントを探してみましょう。
- パスワードが書いてあるようなメモを探してみる
- パスワードを推測する(誕生日や記念日など)
- パスワード解析ソフトを使う※安全性はHPよりご確認
- デジタル遺品専門の業者に依頼する
推測できるメモがみつかっても、いきなりあたりで連打することはおすすめしません。なぜなら間違いが増えることで強固なロックがかかるケースがあるからです。第三者との相談のうえ、行うことがベストです。
最近ではパスワード解析ソフトなども手に入りますので、やむを得ない場合には安全性を確認したうえ試してみるのもひとつです。
PCなどは解除できるケースも
それでは、ラップトップやパソコンはどうでしょうか。
結論としてパソコンの修理専門店などに相談してみることで「スマートフォンよりは解除できるケースが多い」ようです。
ただし親族の証明として以下のような提出書類が必要となります。まずは確認してチェックしてみるといいでしょう。
- 故人の死亡診断書
- 解除する親族の身分を証明できる物(免許証など)
- 戸籍謄本のコピー
おわりに
解析ソフトはAndroidのスマホとiOSのスマホでは、解析ソフトが異なりますので、あらかじめ確認が必要です。
それ以外にも、遺族からの相談で「デジタル遺品整理」に詳しい業者もいますので、どのような場所にメモがあるか、探してくれる場合もあります。
いずれにせよ、個人の所有していた遺産のなかでもとくにデリケートな対応が必要なのが、このデジタル遺品となります。なるべく速やかにアカウントを解除し、不必要なものは解約していくことをおすすめします。