50代から始めたい「生前整理」のメリットと、その実践方法について解説

四十九日も過ぎ、両親の遺品整理を終え落ち着くと「いざ自分たちが亡くなった後はどうなるの?」と思ったことはありませんか。

健康なうちはあまり考えもしませんが、不慮の出来事は「急に」やってきます。

できれば元気なうちに、不要なものを整理し、必要なものを明確にしておきたいですね。そんな時に役立つのが「生前整理」です。

生前整理は、その名の通り「生きている間に行う人生の棚おろし」少し早い気がしますが、あらかじめ準備しておくことはメリットもたくさんあります。

そこで当ページでは「生前整理」のメリットや実践方法についてご紹介します。

目次

生前整理にはこんなメリットがある

まず、生前整理のメリットについて考えてみましょう。主には以下のようなものがあります。

生前整理のメリット
  1. 生前整理をすると、余裕ができるから
  2. 実家の片づけの負担が減るから
  3. 理想の遺品整理が実現できるから生前整理をすると、余裕ができるから

      生前整理をすると、余裕ができる

      生前整理をすると、生活に余裕が生まれます。

      じっさいに整理の手順を決めておくことで環境はストレスを軽減し、心の安定につながります。また、物の手入れや管理にかかる時間も短縮されるため、自由な時間を作り出すことができます。

      実家の片づける際の負担が減る

      遺品整理は想像以上に負担がかかります。家にある遺品を片づける作業はもちろん、遺族側の感情的負担が大きく、なかなか片付かないケースも後を立ちません。

      このような状況をふまえたうえ、生前整理を行っていくことは後の相続人の負担を軽くすることにつながります。

      理想の遺品整理が実現できる

      生前整理を行うことで、自分が望む理想の遺品整理を実現できるメリットがあります。これは、自分の意志を反映させた形で遺品を整理することができるからです。

      とくに金属類やアクセサリーを遺族に託す場合、前もってその意思を伝えておくことで遺族のもめごとは減るでしょう。

      さらに愛用していた品物を整理する際に、自分がどのように扱ってほしいかを明確にしておくことは、残された人たちにも意思が伝わり、片付けが楽になります。

      「恥ずかしいモノ」の整理もあらかじめ行える

      どんな方にも人にはいえない「秘密」ってありますよね。遺品になってうっかり見つかってしまう「恥ずかしいモノ」には、以下のような物があります。

      キャプション
      • 若い頃のラブレターや写真
      • アイドルの写真集
      • エロ系雑誌や画像
      • 株やFXの取引履歴 など。

      「自分が死んだ後に見られたら困る」と思えるようなものは、あらかじめ整理しておけるのが、生前整理のメリットとなります。

      とくにパソコンやスマートフォンで不要なアカウントがあれば、身内に見られる前に退会をしておくといいでしょう。

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      遺言書や資産管理の準備は大切

      生前整理において、遺言書は重要となります。これは、将来のトラブルを避けるためだけでなく、あなたの意思を正確に伝えるためにも必要だからです。

      例えば遺言書を作成しておくことで、遺族が遺産をどう分けるかで意見が対立することを防げます。また、遺言書があることで、自身の財産がスムーズに引き継がれるようになります。

      このような準備があると、家族が安心して遺品整理ができるのです。

      エンディングノートを活用する

      生前整理にはエンディングノートを活用することをおすすめします。なぜならあなたの意思や希望を明確にし、遺族に対する配慮を形にするためです。

      さらに、エンディングノートには自分の希望や想いを書き留めることができます。

      どこに資産があるか、どんな葬儀を希望するか、誰にどのように遺産を分けたいか。など。

      最初はぼんやりとしていた事がエンディングノートを活用することで具体的イメージできます。

      これにより、遺族は悩むことなく、あなたの意思を尊重した行動ができるのです。

      エンディングノートを通じて、生前整理におけるぬけもれを防ぎ、安心して自分の意思を伝えることができます。生前整理を進める中で、ぜひ活用してみてください。

      まとめ

      生前整理は遺品整理がスムーズに行われるための最初の一歩です。これにより、遺族の感情的なストレスを和らげることができます。

      もしあなたが計画的な自己管理と家族への配慮を感じているならば、少しずつ、身近なものから始めてみてください。そうすることで、あなたの思いがしっかりと残り、その後の大きな助けとなるでしょう。

      小さなことからでもいいので、少しずつ前に進めてみる事で具体的な整理イメージがつかめてきます。コツコツと進めていきましょう。

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      この記事を書いた人

      40代後半を機に両親の介護や親せきがいなくなるなど、今までになかったライフワークが押よせる。準備をしていなかったため、疲労がかさみ、自身も一時入院。その後セミナーや書籍を読み「終活」の必要性を感じる。

      いままでの経験、そしてこれから自分たちにも来るであろう終活をふまえ、当サイトを立ち上げました。

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